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2013-09

2013年9月25日

前回は蒔糊の製作過程を紹介しましたので今回は糊防染の一番基本である
白付糊(しろづけのり)の製作をご紹介します。作家により作り方はまちまち
でしょうが、これはあくまで私流の作り方です。
白付糊は生地を防染するのに、最も防染力が強い糯糊です。私はこの糊をベースにして
糸目糊や堰出友禅のふちくくり糊など様々な防染糊を作ります。
用意するのは
糯粉ーもち米を微細な粉状にしたもので滋賀県甲賀米が良いとされています。
白糠ー別名酒糠ともいい、清酒造りの時精白する工程で出てくるほとんど油分を含まない糠。
微塵糠ー米糠の内、油分の少ない部類の糠でやや茶色がかっています。
塩ー塩水にして糯糊に練り込みます。

糯粉に白糠、微塵糠を混ぜ100メッシュの篩で通し、熱湯を入れ捏ねてドーナツ状にし穴をあけておく
XDSC_0146.jpg XDSC_0153.jpg


圧力なべで約1時間強力に蒸す              蒸し上がった糊を餅つき機でつく
圧力なべを使う事で大幅に時間を短縮できる      可能な限り機械を使い合理化する
左は通常の蒸し器・これも後で使う            タイマーは必需品
BXDSC_0165.jpg     XDSC_0159.jpg


つき上がった糊に塩水を加え良く練り通常の蒸しをし、バットにラップを敷いて入れ一晩冷凍する
XDSC_0161.jpg XDSC_0163.jpg


              翌日切り餅状にカットし、ひとつずつラッピングして
              冷凍保存する。1年くらいは問題なく使える。
              使用する時は必要量を解凍し、湯煎して使用目的に
              応じてブレンドして使う。
               XDSC_0168.jpg


糯糊による堰出友禅
生地白の部分を白付糊で防染し、蒔糊をほどこし川の流れと鮎を表現しています。
axDSC_0140.jpg


大原では彼岸花が見頃を迎えました。
XDSC_0175.jpg








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